2017.05.31 | Blog
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お疲れ様です。
ラルドワーズの武丸でございます。
以下は実話です。
私に、『一期一会』という言葉の意味を考えさせてくれた出来事。
・・・若かりし頃、私は神戸の高台にある、ロケーションの素晴らしいレストランに勤めておりました。
急な坂道を登りながらの出勤は辛かったのが印象に残っています。
仕事のプレッシャーは大きかったのですが、当時は、それなりに希望を持って働いておりました。
春真っ盛りの、とある日・・・
ランチタイムに年配の物静かなご夫婦が来店されました。
ご主人は割りと恰幅が良く、奥様は小柄で、ご主人の後を寄り添うように静々と進まれる印象。
私はこのご夫婦をお席まで誘導し、お飲物の注文を承りました。
ご注文されたのは、『シャトー・シュノンソー』の白・ハーフボトルで、
ヴィンテージは忘れましたが、この時のエチケット(ワインラベル)は
今でもはっきりと脳裏に焼き付きついています。
お2人は、こういったフランス料理店に慣れていないらしく、とても居心地が悪いご様子。
私は、このお席を担当して、コース料理の進行に合わせながら、さりげなく会話を投げかけてみました。
どうやら今回のご来店の主旨は結婚記念日のお祝いとのこと。
ただ、記念日らしい派手な演出は不要で、2人で静かに、ゆっくりと食事を楽しみたいと仰ります。
淡々と進む食事・・・
お2人は特に会話をするわけでもなく、窓の外に見える神戸の雄大な景色を眺めてらっしゃいました。
・・・桜が満開です。
そう、窓の外には桜並木があり、その背景に神戸の町並みと港が見渡せるロケーションのレストランでした。
ゆったりと流れる時間に、お2人とも満足なご様子です。
お酒も入り、多少は気分が良くなられたのか、ご主人に時折笑顔も見受けるようになりました。
そしてお帰りの際、ご主人は『ゆっくりと桜並木を眺めながら、自宅へ帰ります。』と私に言い残し、
お2人仲良く、帰路につかれたのでした・・・
翌朝、私は出勤時、汗をかきつつ坂道を登りきろうとした時、
サービスの同僚から電話がかかってきました。
こんな時間になぜ同僚から?・・・不安が胸を過ぎります。
『もしもし?・・・何かあったん?』
『昨日の昼に来店された〇〇様ご夫妻の奥様が、昨夜亡くなられたそうです!』
『えっ!?』
私は頭の中が真っ白になりました・・・
(すみません、続きは次回に。)
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2017.05.28 | Blog
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皆さん、今日も一日お疲れ様でした・・・
ラルドワーズの武丸でございます。
先日、TVを観ていると、アンジャッシュの渡部 建さんがインタビューを受けてらっしゃいました。
確か、聞き手の女子アナウンサーが渡部さんに、『モテる秘訣は?』という質問をしたのですが、
その時の、渡部さんの受け答えが秀逸でした。
・・・主旨としては、
『若い頃は、相手を笑わせることがモテる秘訣だと思っていました。
しかしある時、“これじゃない”と思い、今度は“聞き上手”になろうと思ったんですが、
“聞き上手”だけでは自分が出せないことに気付き、そこで“質問上手”になろうと思ったんです。』
・・・だったと記憶しています。
う~ん・・・とても心地よい気分になりました。
相手に自己を表現するだけでは、心は伝わらない。
なぜなら、それは相手の関心のスイートスポットを突いていない可能性があるから。
なら、相手の関心が何処に在るのかを探るツールとして、『質問』を有効活用しましょう!・・・
まさにその通りだと思うのですが、このロジックの裏側には
、『自己の成長』が潜んでいるようです。
『相手を笑わせる』行為で自己を放出したが結果は思わしくなかった。
↓
じゃ、別の方法を試してみよう!
↓
聞き上手に徹していたが、このままじゃ自分が出せない。
↓
じゃ、別の方法を試してみよう!
↓
『質問上手』になって、激モテです!(笑)
・・・この『じゃ、別の方法を試してみよう!』という決心と行為のペアリングこそが、
自己の成長の鍵なのではないかと思いました。
ただ、これって結構勇気がいります。
なかなか間違っている自分を認めたくないですものね・・・
でも間違っている自分を認めない限り、次のステップへは進めない!
・・・厳しいな~と思うのですが、どうやら世間とはそういうものみたいですね。
それでは皆さん、おやすみなさい・・・
明日も皆さんにとって素敵な一日でありますように・・・
P.S. 先日の『三良坂フロマージュ』にて・・・ヤギ達に料理人としての人生を語る藤井シェフ(笑)
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2017.05.27 | Blog
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こんばんは。
ラルドワーズの武丸でございます。
将棋の藤井 聡太四段(14)が、デビュー戦から19連勝したんですか・・・
ニュースでも取り上げられていましたね。
彼が天才であることは間違いないと思いますが、
彼の快挙を通して、『時代』というものの本質を垣間見るような気持ちにさせられました。
・・・というのも、将棋界ではこの20年間、
羽生 善治3冠(46)を中心に廻っていたといっても過言ではありません。、
藤井四段はきっと、羽生3冠の将棋をたくさん勉強したんだと思います。
羽生さんが長年かけて積み重ねてきた技術、経験則をベースに、
自己の研究や省察を加え、さらに強い将棋観を形成していく・・・
・・・ということで、新しいものが古いものを凌駕していく、という図式が成り立つわけです。
しかし、将棋を造り出す根本的な能力において、藤井さんは羽生さんを上回っているんだろうか?
いや、そんなことは無いと思うんです。
羽生さんは、彼を取り巻いていた『時代』の中で輝いていたのであって、決して『時代』を
飛び越えたわけではなかった。
藤井さんは、羽生さんがいた『時代』の将棋観を土台とした新しい『時代』の中で、輝こうとしている・・・
つまり人は、『時代』の中で、『時代的』にしか生きられないのかな~って思います。
そりゃそうですよね、江戸時代の大天才が、IPS細胞を発見できるか?といったら
出来るわけが無い!
それはやはり、時代という背景が、人の成長の大きな枠組みになっているってことなんでしょうね。
ラルドワーズも、近代フランス料理の『時代』の中で生きています。
時代を超えるような突飛な料理をシェフが造っても、それは世間が、
いや、『時代』が許さないように思います。
であるならば、私たちは今の『時代』をしっかりと見つめ、
『時代』に沿った料理とサービスを提供し続けることが大事なんだと、改めて思った次第です・・・
それでは、おやすみなさい・・・
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2017.05.27 | Information
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開催期間:6月2日~6月30日迄
コース内容:全7品
・季節のスープ
・魚介のグラタン『植木鉢』スタイル
・シェフのおまかせ“旬の”お魚料理
・鴨のロースト
・“シェフパティシエ”特製デザート
・自家製パン
・コーヒー・・・となります。
ラルドワーズは今年12月で10周年を迎えます。
ココまでやって来られたのも
すべて皆様のおかげです。
その感謝の気持ちを込めて今回特別コースをご用意いたしました。
このコースは、10年間で一番人気だった料理を数点取り入れて仕上げております。
ラルドワーズ10年間の集大成である今回の料理を、この機会に是非ご賞味くださいませ。
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そして気になるお値段ですよね~?
通常価格7800円(税込)を
今回はプレ10周年という事で
6000円でもなく・・・
5000円でもなく・・・
4000円でもなく・・・
半額の3900円でご提供します!
3900円(39サンキュー)です!
またまたシェフ藤井のおやじギャグ炸裂!笑
ははは!
相変わらず懲りないですね~!
では!
皆様のご予約をお待ちしております!!!!!!
![](http://lardoise.tv/wp-content/uploads/2017/04/武丸プロフ.jpg)
2017.05.24 | Blog
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こんばんは。
ラルドワーズの武丸でございます。
今宵は『声』のお話しを。
・・・私はあまり大きな声を出せません。
藤井シェフは、『腹式呼吸』で話すので声は大きいですね。
対して私は、腹式呼吸はおろか、肺の先端の空気だけで喋っているイメージです(笑)。
ノドの病気を患ったことも無いし、肺活量が極端に低いというわけでもありません。
じゃあ、何故なのか?
これは、若い時からなのですが、お客様との会話のトーンには、人一倍気を遣ってきたからなのです。
つまり、
『今、サービスをしているお客様にだけは聞こえて、隣のお客様には聞こえない』
声のトーンを追求してきた結果なのです。
・・・クリスマスなどの繁忙時、レストランでは単一メニューで対応することが多く、
コース料理で、お隣同士のお客様に、同じお料理を提供することは間々あります。
・・・私はこれが大嫌いでした。
料理説明をした後、間を置かず隣の席に同じ料理の説明をしなければならない・・・
自分がお客様の立場になれば、『店の都合で、客を画一化している。』と思うかもしれません。
つまり、食卓の『特別感』の濃度が低下する懸念があるわけです。
まあ実際には、料理を構成するパーツの食材を、順番を換えて説明したり、
あるいは、いきなり冒頭で『盛り上がってらっしゃいますかぁ~?』という声掛けで、
お客様の心理を揺さぶってから料理説明をしたりと、手練手管は尽くしてきましたけどね(笑)。
・・・この様な積み重ねの後、私は料理説明に対して、かなりの『臆病者』になっていました。
だから、料理説明をしている最中でも、お隣のお客様のことが、気になって仕方がありませんでした。
『頼みます~!聞き耳を立てないで~っ!』(笑)。
・・・というわけで、ボリュームのつまみを徐々にヒネるが如く、私の声のトーンは小さくなっていったのです。
お客様・・・私の声が小さければ、遠慮なくご指摘下さい。
でも、声が小さいのには理由がございます・・・
これは私なりの、お客様に対する『もてなし』の形の一つだからなのです・・・
それでは皆さん。
おやすみなさい・・・
P.S. 夜中、メルマガ作成中のシェフ・・・
ご苦労様です・・・
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