こんばんは。
ラルドワーズの武丸でございます。
今宵は『声』のお話しを。
・・・私はあまり大きな声を出せません。
藤井シェフは、『腹式呼吸』で話すので声は大きいですね。
対して私は、腹式呼吸はおろか、肺の先端の空気だけで喋っているイメージです(笑)。
ノドの病気を患ったことも無いし、肺活量が極端に低いというわけでもありません。
じゃあ、何故なのか?
これは、若い時からなのですが、お客様との会話のトーンには、人一倍気を遣ってきたからなのです。
つまり、
『今、サービスをしているお客様にだけは聞こえて、隣のお客様には聞こえない』
声のトーンを追求してきた結果なのです。
・・・クリスマスなどの繁忙時、レストランでは単一メニューで対応することが多く、
コース料理で、お隣同士のお客様に、同じお料理を提供することは間々あります。
・・・私はこれが大嫌いでした。
料理説明をした後、間を置かず隣の席に同じ料理の説明をしなければならない・・・
自分がお客様の立場になれば、『店の都合で、客を画一化している。』と思うかもしれません。
つまり、食卓の『特別感』の濃度が低下する懸念があるわけです。
まあ実際には、料理を構成するパーツの食材を、順番を換えて説明したり、
あるいは、いきなり冒頭で『盛り上がってらっしゃいますかぁ~?』という声掛けで、
お客様の心理を揺さぶってから料理説明をしたりと、手練手管は尽くしてきましたけどね(笑)。
・・・この様な積み重ねの後、私は料理説明に対して、かなりの『臆病者』になっていました。
だから、料理説明をしている最中でも、お隣のお客様のことが、気になって仕方がありませんでした。
『頼みます~!聞き耳を立てないで~っ!』(笑)。
・・・というわけで、ボリュームのつまみを徐々にヒネるが如く、私の声のトーンは小さくなっていったのです。
お客様・・・私の声が小さければ、遠慮なくご指摘下さい。
でも、声が小さいのには理由がございます・・・
これは私なりの、お客様に対する『もてなし』の形の一つだからなのです・・・
それでは皆さん。
おやすみなさい・・・
P.S. 夜中、メルマガ作成中のシェフ・・・
ご苦労様です・・・